お米のはなし 第8回【お米×微生物=唯一無二の賜物】

お米の力を引き出す無限の魔法

日常生活のあちこちで、私たちはお米と微生物が織り成す
自然の力「発酵」の恩恵を受けています。

たとえば、米味噌や味醂みりんなどの調味料、日本酒などのお酒、
バイオマス(有機物資源)エネルギーといった燃料、 そして化粧品に使われる原料など、
どれも、お米とはかけ離れた存在に変化します。

こうした、お米に発酵技術をかけ合わせる研究開発は、
幅広い用途で今も進められています。

2000年以降には、お米などのでんぷんや糖類を乳酸菌で発酵させてつくられる、
環境に配慮した「バイオマスプラスチック」も登場。
従来のプラスチックよりも、生産時にCO2の排出や石油の消費をおさえるため、
エコ資源として注目されています。

最新の技術であっても、原料はお米と、自然界にいる微生物。
そのため、体にやさしい食品や、自然にかえる性質である、
生分解性の高い安心・安全な製品を作り出すことができます。
  

人々を幸せにする宝の山

日本人が発酵の働きに出会ったのは、2000年以上前。
昔の人は、発酵によってお米が新しく生まれ変わるメカニズムやパワーを知る前から、
この偶然の出来事に生かされていました。

たとえば、奈良時代の古典には、
「乾飯が濡れてカビがはえ、これで酒を造った」との記録が残っています。
また江戸時代には、夏の体力を回復させる習慣として甘酒を飲む習慣がありました。

20世紀には、お米の力を引き出す微生物の働きが応用され、
医療の分野にも、活用の場が訪れます。
そもそも、伝染病に使われる抗生物質「ペニシリン」は、アオカビから発見された医薬品。
そこで、発酵を得意とする日本でも、発酵技術を駆使した医薬品が
開発されるようになりました。
速いスピードで進化する医学に、発酵学が加わることで、
さらに人の命を救う可能性が広がったのです。

最近は「発酵」という言葉が独り歩きし、流行のように捉えられることもあります。
しかし、お米が発酵によって姿かたちを変え、長い年月をかけて
「今ここにはまだないけれど、あったら幸せになれるもの」
を次々と生み出してきたことは、あまり知られていません。

未知なるお米の可能性を探る研究は、発酵技術の進化とともに、月日を重ねてきました。
これまで紹介した分野にとどまらず、 今後もまだ眠っている新しい価値を生み出す
宝の山でありつづけます。

 

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