勇心酒造が目指していること
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5代目社長:徳山孝
1941年、香川県綾歌郡宇多津町生まれ。東北大学農学部、東京大学大学院農学系研究科卒業後、国税庁醸造試験所勤務。1972年、勇心酒造(株)5代目社長に就任後、お米の総合利用を目指した研究開発を行い、勇心酒造独自の技術「日本型バイオ」や「ライスパワーエキス」を開発。
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現 社長:徳山孝仁
1974年、香川県綾歌郡宇多津町生まれ。東北大学農学部、東京大学大学院農学生命科学研究科を卒業。1998年、勇心酒造(株)入社。入社後は研究開発部、商品開発部を経て、研究職から商品開発に至るまで幅広い業務に携わった経験と視野を生かし、営業部部部長を務める。現 代表取締役社長(6代目)。
自然や人、様々なものに
「生かされている」という哲学
徳山孝:勇心酒造が掲げる哲学に「生かされている」という考え方があります。永く日本酒造りに携わり、お米や微生物といった素材と、それらを活かす醸造発酵技術に向き合い続けてきた私たちは、「生かされている」という想いをずっと抱き続け、そしてそこから多くを学んできました。
この「生かされている」という哲学は、もともと古くから日本をはじめ東洋に深く根付いた考え方でした。東洋の歴史を紐解いていくと、農耕を通して自然の恵みを受けたり、ご近所付き合いなど、人と人とのつながりを大切にしたり、ご先祖様の存在があって今の自分がいることに感謝をしたり……。このように、自分ひとりで生きているのではなく、自然や人のほか、様々なものから自分は“生かされている”ということを、日本人をはじめ東洋の人は生活の中で大切にしてきたのです。
勇心酒造は、日本酒造りに携わってくる中で、醸造発酵技術の中にも「生かされている」という哲学があるということに気づきました。日本酒造りで大きな役割を担う醸造発酵技術は、自然界に存在する麹菌や酵母、乳酸菌といったさまざまな菌が複雑に絡み合って作り出す世界を、ありのまま活用するものです。お酒はもちろん、味噌や醤油、お酢、納豆、漬け物など、日本人が慣れ親しんでいるものが、この醸造発酵技術によって生み出され、永い歴史の中で日本人の食生活を支えてきたことからもわかるように、私たちは自然界に存在する微生物たちに“生かされてきた”のです。
科学の進歩により人類は大きく発展をすることができました。それは、日本も同じです。一方で、人は「生かされている」という考え方を忘れ、人間中心的な考え方に変わっていってしまいました。その結果、今、物と心のバランスが崩れてしまったり、環境や資源に大きなダメージを与えるというシワ寄せが来てしまったのだと考えています。
そんな現代だからこそ、私たちはこれまで大切にしてきた「生かされている」という考え方の価値をもう一度伝えていきたいと思ったのです。さらに、私たちは、この大切な考え方と西洋の科学を合一すること(これを私たちは「創造と科学の合一」と呼んでいます)によって生み出される新しい力を次世代へ伝えていくことが大切だと考えています。
「生かされている」という
考え方から
勇心酒造独自の技術を開発
徳山孝仁:この「生かされている」という哲学を具現化したものが、「ライスパワーエキス」という、人の身体機能を健全化する、これまでにない画期的な成分です。
今もなお、現役の研究者である現社長が、お米の新たな活用法を求めて研究をスタートさせたのが、今から40年前です。日本酒造りを通して、お米の秘めたる力と醸造発酵技術の可能性に気づいていた社長は、お米をお酒に変身させる麹菌や酵母などの微生物の力を利用して、新しい方法で発酵させれば、素晴らしい可能性が引き出されるのではないか―という壮大な仮説のもと開発を始めたのです。
これまでも、杜氏さんの手がきれいだとか、発酵食品を食べたら健康になったとか、歴史を通してお米や醸造発酵技術の可能性にまつわるヒントはたくさんあったのですが、まずはその可能性を引き出すために必要な技術を研究することから始まりました。そして生まれたのが、日本酒造りで培ってきた醸造発酵の技術と最先端の科学を融合させた、勇心酒造独自の新技術「日本型バイオ」です。
「日本型バイオ」は微生物が本来持っているありのままの力を引き出し活用するもの。遺伝子を組み換え、自然界に存在しないものを生み出す西洋的な技術とは異なり、「生かされている」という哲学に則った技術なのです。そしてこの「日本型バイオ」とお米を掛け合わせることで、お米の秘めた可能性を引き出すことに成功しました。それが「ライスパワーエキス」なのです。
「必ず世の中を変える」と信じて、ずっと研究を続けてきた社長のひたむきさが生み出したものだと思います。
無限の可能性を秘めた
ライスパワーエキス
徳山孝:「ライスパワーエキス」の魅力は、なんといっても人の持っている機能そのものを健康に導くということ、そして安心で安全な成分だということです。外から補い、一時的に回復したかのように感じるものではなく、肌や内臓の細胞を活性化させ、体全体を健全な状態にするのです。あくまで人がもともと持っている力を引き出し、改善していくので、副作用が起こることもありません。
たとえば、肌荒れや敏感肌、アトピー肌、さらには肌のたるみやくすみといったトラブルは、皮膚の細胞に障害が起き、肌が水分を保てなくなり肌のバリア機能が低下した結果起きてしまいます。そんなトラブル肌でもライスパワーNo.11は、皮膚深層部まで浸透し、肌細胞を活性化させて内側からセラミドを作り出す力を高めるのです。肌のターンオーバーは4週間かけて一周するので、使用を開始して4週間後には、セラミドが正常化した肌が表面へと出てきます。ライスパワーNo.11は、科学的にこの効果が証明されており、世界初の“水分保持機能改善剤”として、厚生労働省より「医薬部外品」の新規有効成分認可を受けています。
「ライスパワーエキス」はお米と日本型バイオとの組み合わせ方によって、無限の可能性を秘めています。肌の水分保持機能を改善に導くものから、胃の粘膜を整える効果が期待できるものまで、組み合わせ方によって、実にさまざまなエキスが生み出されるのです。そしてこの出来上がったエキスを一番良い形でお客様へお届けすること、これも私たちの大きなミッションのひとつです。
ライスパワーエキスを知り尽くした私たちが、その効果を最大限に活かし、そして納得できるものをこれからもお届けしていきたいと思っています。
ライスパワーエキスを通じて、
健やかな生活を実現していきたい
徳山孝仁:これから私たちが目指していくことは、「生かされている」という哲学の下、お米の可能性を追求し、研究開発を続けていくこと。そして誕生したものを最も適したかたちでお客様へお届けすることです。
- 世界に貢献できる新たな価値の創出
- 日本文化の再発掘・深化に努める
- 醸造技術の活用により、資源・環境問題に取り組む
- プロジェクトの考え方、技術をもって地域の活性化に取り組む
- お米の総合利用研究を通して、お米の新たな用途開発を行う
という5つの指針にまとめました。
「ライスパワーエキス」は、まさにこれらを体現したものですが、この成果をただの商品開発にとどめてしまってはいけないと考えています。ライスパワープロジェクトの活動は、日本の米作農業復興の可能性を秘めているだけでなく、新しい価値観やエコロジー、日本文化発信のカギを握っていると考えるからです。