日本酒は、お米が生んだ伝統酒
古くから日本酒は、神様にお供えする神聖なものでした。
正月のお
日本の大切な祝い事に、日本酒は欠かせません。
現代ではお酒といえばビールが主流ですが、
昔は、日本酒を酌み交わすのが一般的でした。
そんな日本酒も、お米と水を原料に作られます。
酒の味を左右するのはお米の良しあし。
私たちが普段食べている品種とは別物の、
特殊で高価な「
代表的なのは、
この酒造り向きのお米を精米し、磨き上げます。
お米を磨くことで、日本酒特有の
呼ばれるフルーティーな香り立ちがアップ。
より雑味がなくなり、洗練されたお米の風味を
そのまま楽しむことができます。
細やかな技が生み出す奇跡
世界の醸造酒の中でも、日本酒ほど
卓越した技術から生まれたものはありません。
その理由のひとつが、同じ醸造酒の中でも
ワインやビールとは比べ物にならないほど
たいへん難易度の高い造り方。
「
並行複発酵は、ひとつの仕込み桶の中で、
・お米に含まれるでんぷんを糖に変える「糖化」
・酵母の働きで糖をアルコールに変化させる「発酵」
を、同時に進めていきます。
3段階の仕込みを約4日間かけて丹念に行うため、
糖度が高くなりすぎず、
確実にアルコールを生成。
低温に管理し、糖化と発酵のバランスを見ながら、
自然の力にゆだねる領域です。
日本人が培った細やかな技術と、
人の手が及ばないところで起こる奇跡の連続。
日本酒はそんな神業が織り成すお酒なのです。
ちなみに、ビールはこの工程を別々のタンクで行い、
ワインは糖分が含まれているので、
酵母を加えるだけで発酵が進みます。
高度な製造工程を踏んで、完成した日本酒は、
蔵元が「吟味して
吟醸酒は、他の醸造酒よりも深いうま味、
主張し過ぎない奥ゆかしい味が魅力。
日本の四季と伝統に調和します。