第9回【お米の「とぎ汁」の秘密】

古くから伝わる天然の美容液

お米を主食に生きてきた日本人は、 昔から朝夕にお米を ぐのが日課。
研いだ後の汁は、畑にまいたり、洗剤に使ったりして、
1滴も捨てることがなかったといいます。

また、江戸時代の頃からは、研ぎ汁を 洗顔や化粧水としても取り入れていました。
そして、 米糠 こめぬか を糠袋に詰め、
石鹸のようにして使っていたという記録もあります。

お米の研ぎ汁には、精米の過程で落ちなかった ぬか が溶け込んでいるため
白く濁っています。
糠の中には、現在も美容成分として、 化粧品に配合されているものも。
ビタミンB1、C、E、ミネラル、セラミド、乳酸菌、天然の保湿成分など
数多くの成分が含まれています。

毎日お米を研ぐ手肌から、女性たちは研ぎ汁の中に肌を美しく磨く効能を見出し
スキンケアに取り入れていました。

お米を使った美容法は、お金も手間もかけずに、透き通った白い肌をつくる、
日本女性のスキンケアの原点ともいえます。

お米はさらに進化する

昔から伝わる、米糠や研ぎ汁を使った美容法だけでも、さまざまな効果がある一方で、
現代のお米美容はさらに進化しています。

たとえば勇心酒造では、お米に眠る新たな可能性を見出し、その力を引き出すために、
お米と発酵技術をかけあわせ、美容成分「ライスパワーエキス」を開発。
ライスパワーエキスは、肌の外から成分を補うのではなく、肌が元々持っている
“美しくなろうとする力”を高める助けとなります。

原料の国産米に、独自の発酵技術をかけあわせることで、お米や研ぎ汁、
糠とはまったく別の構造となり、新しい効能を備えた美容成分へと進化したのです。

これまでにあった、お米由来の美容法とは大きく異なるこの画期的な成分の登場は、
慢性的な肌悩みを抱える女性に希望と自信をもたらしました。

近年では、米離れや米余りが深刻といわれています。
しかし、お米そのものには、まだまだ解明されていない力が数多く眠っており、
期待価値の高い素材です。

お米を使った用途開発は、これからも発展をつづけ、栄養価や働きが格段にアップした
製品たちが私たちの生活をさらに豊かにしていくことでしょう。